さて、今回は・・・、
「羽毛布団って何を選んだらいいの?」
について解説します!
布団を購入するとき、「何を基準に選んだらいいの?」と迷うことはありませんか?
頻繁に買い替えるものではないからこそ、羽毛布団は違いが分かりにくい寝具のひとつです。
この記事では、羽毛布団と羽根布団の違いから、羽毛・キルト・生地の見方、長く使うためのお手入れまでを整理します。さらに、洗浄度などのチェックポイントや、羽毛布団を仕立て直す「羽毛リフォーム」についてもご紹介します。
この記事は過去に公開した記事を、内容を活かしながら読みやすく再編集したものです。掲載内容には公開当時の情報が含まれる場合があります。
羽毛布団と羽根布団の違い
「羽毛布団」と「羽根布団」は名前が似ていますが、中に使われる素材の割合によって呼び分けられます。まずは、「羽毛(ダウン)」と「羽根(スモールフェザー)」の違いを見てみましょう。
羽毛(ダウン)
ダウンは、水鳥(アヒルやガチョウ)の胸部に密生している、羽軸のないふわふわとした素材です。タンポポの綿毛のような形をしており、「ダウンボール」と呼ばれます。
羽根(スモールフェザー)
スモールフェザーは、水鳥の腹部などに生えている小さな羽根で、少しカーブした羽軸があります。羽根全体がやわらかく、ダウンと混ぜて使うことで弾力を持たせます。
一般に、ダウンを50%以上使用したものを「羽毛布団」、50%未満のものを「羽根布団」と呼びます。
水鳥1羽から採れる量の目安は、ダウンが約25g、スモールフェザーが約60gとされています。羽毛は限られた量しか採れない素材であり、大切に長く使いたい寝具のひとつです。
羽毛布団を選ぶ3つの要素
羽毛布団を構成する大きな要素は、「①羽毛」「②キルト」「③生地」です。この3つの組み合わせによって、暖かさだけでなく、軽さや体へのフィット感、使い心地も変わります。
① 羽毛(ダウン)
ダウンにもグレードがあり、一般的にはダック(アヒル)よりも体の大きいグース(ガチョウ)のダウンのほうが、ダウンボールが大きく、保温力や耐久性に優れる傾向があります。さらに、成熟した水鳥から採れるマザーグースダウンは、ダウンボールが大きいことが特長です。
「シルバーダウン」「ホワイトダウン」といった呼び方は羽毛の色による違いで、色だけで性能が決まるわけではありません。
② キルト
キルト(キルティング)とは、2枚の布地の間に羽毛などの詰め物を入れ、区画をつくるように縫製することです。代表的なものに「立体キルト」と「ツインキルト(2層式キルト)」があります。
立体キルト
表生地と裏生地の間にマチを入れて格子状の部屋をつくる構造です。縫い目部分の厚みが確保されやすく、羽毛がふくらむ空間をつくれます。
ツインキルト(2層式キルト)
表生地と裏生地の間にもう1枚の布を挟み、上下2層に分ける構造です。上下のキルト位置をずらすことで、縫い目から熱が逃げにくいよう工夫されています。
そのほかにも、羽毛の特長を生かすために工夫されたキルティングがあります。寝室の温度や寒がり・暑がりといった体感も含めて選ぶとよいでしょう。
③ 生地
羽毛布団の側生地には、主に綿やポリエステルなどが使われます。素材によって重さや通気性、体への沿いやすさが変わります。
綿
天然素材の綿は吸湿性・通気性があり、上質な綿を使用した生地はやわらかく、体に沿いやすいのが特長です。超長綿など、しなやかさを重視した生地もあります。
ポリエステル
軽量で扱いやすく、比較的手に取りやすい素材です。一方で、綿に比べてムレ感や生地が擦れる音が気になる場合もあります。
羽毛布団はダウン率だけで決めず、羽毛の種類・キルト・側生地を合わせて確認しましょう。
羽毛布団選びでさらに確認したいポイント
羽毛布団は「ダウン率が高いほど良い」と単純に決めるのではなく、複数の要素を総合して選ぶことが大切です。羽毛素材・水鳥の種類・生地に加えて、「羽毛の洗浄度」も確認しておきたいポイントです。
羽毛の洗浄度
羽毛は生き物由来の天然素材のため、製造工程でしっかり洗浄することが大切です。「洗浄度」は、羽毛に残った汚れを水に溶かし、その透明度を距離で表す指標です。
洗浄度は、JIS規格の基準である500mmをひとつの目安にできます。メーカーによっては1000mmや2000mmなど、独自の基準を設けている場合もあります。ダウン率だけでなく、洗浄度も確認すると、羽毛の清潔さやにおいの少なさを考える材料になります。
使う人・寝室に合った仕様を選ぶ
同じ羽毛布団でも、羽毛の種類や量、キルト、生地によってボリューム感や重さ、フィット感は変わります。数字だけを比べるのではなく、実際の使い方や好みに合うかを確認することが大切です。
羽毛布団の寿命と買い替えの目安
「羽毛布団を使っているけれど、どれぐらいで買い替えたらいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
羽毛布団の寿命は一般的に10~15年程度が目安です。ただし、寿命は品質や使用環境、お手入れの状況によって大きく変わります。
年数だけでなく、次のような変化が出ていないかも確認してみましょう。
- 購入時よりボリュームが減り、ふくらみにくくなった
- 中央など、一部の羽毛が少なく感じる・片寄っている
- 襟元の汗染みや汚れ、においが気になる
- 側生地から羽毛が飛び出すようになった
10年以上使っている場合は、年数だけで買い替えを決めず、羽毛や側生地の状態も確認してみましょう。
羽毛布団を長く使うためのお手入れ
羽毛布団を長く快適に使うには、湿気をためないこと、汚れをためすぎないこと、収納時に羽毛へ負担をかけすぎないことが大切です。
通気性を保つ
布団の大敵は湿気です。側生地を傷めないためにも、羽毛布団は基本的に陰干しをおすすめしています。天日干しをする場合は、カバーを付けたまま、天気の良い日中に片面1時間程度を目安に干しましょう。
保管するときも、湿気のこもりにくい場所を選び、収納スペースの空気を入れ替えるようにしましょう。
クリーニング
布団の汚れの主な原因は、寝ている間の汗や皮脂です。カバーやシーツをこまめに交換しながら使えば頻繁な丸洗いは必要ありませんが、当店では4~5年に1度程度のクリーニングを目安としておすすめしています。
クリーニングに出す前には、縫い目のほつれや羽毛の吹き出しがないかを確認しておくと安心です。羽毛はデリケートな素材なので、状態が気になる場合は寝具に詳しいお店へ相談しましょう。
収納時は強く圧縮しない
羽毛布団は、できるだけ自然な状態で保管するのがおすすめです。収納前にしっかり乾燥させ、湿気対策をしたうえで、羽毛をつぶすような強い圧縮は避けましょう。
羽毛布団のリフォームという選択肢
10年以上使っている、羽毛が飛び出すようになった、クリーニングをしても汚れやボリュームの低下が気になる——そんなときは、買い替えだけでなく「羽毛リフォーム」を検討する方法もあります。
羽毛リフォームは、今使っている羽毛布団から中の羽毛を取り出して洗浄・乾燥し、必要に応じて羽毛を補充したうえで、新しい側生地に仕立て直す方法です。サイズ変更など、使い方に合わせた相談ができる場合もあります。
「ぺたんこになった」「羽毛が片寄る」「襟元の汚れが気になる」「羽毛が飛び出す」といった変化は、リフォームを検討するきっかけになります。
羽毛リフォームの流れ
当店の羽毛リフォームでは、まず店頭でお布団の状態を確認し、ご希望を伺いながらお見積もりを作成します。そのうえで、側生地・キルト・羽毛の種類や量などをご相談いただけます。
来店・診断・見積もり
羽毛布団の状態を確認し、希望に合わせてリフォーム内容を相談します。
解体・洗浄・乾燥
羽毛を取り出して洗浄・乾燥し、チリや傷んだ羽毛などを取り除きます。
補充・新しい側生地へ仕立て直し
プランに応じて羽毛を補充し、選んだ側生地へ充填・縫製します。
検品・お渡し
完成後に検品・検針などを行い、店舗で受け取ります。
羽毛リフォームの仕上がりは、おおむね1か月程度が目安です。お布団の状態によって日数が追加になる場合もありますので、ご使用時期が決まっている方はお早めにご相談ください。
羽毛布団の状態によっては、希望する内容でリフォームできない場合があります。まずはお布団の状態を確認させていただき、リフォームが適しているかをご一緒に検討します。
まとめ
買い替える頻度の少ない羽毛布団だからこそ、違いを知って納得できるものを選びたいですよね。羽毛そのものだけでなく、キルトや生地、洗浄度まで合わせて見ると、自分に合う羽毛布団を選びやすくなります。
長く使うものだからこそ、購入時もメンテナンス時も、布団の状態や使い方に合った方法を選ぶことが大切です。当店では、羽毛布団のご案内に加えて、クリーニングや羽毛リフォームのご相談も承っています。
